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産婦人科診療ガイドライン

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ215 妊孕性温存の希望・必要がある場合の子宮筋腫の取り扱いは? 子宮鏡下や膣式の筋腫摘出術だけで対応できる症例を除く

CQ215 妊孕性温存の希望・必要がある場合の子宮筋腫の取り扱いは? 子宮鏡下や膣式の筋腫摘出術だけで対応できる症例を除く A1 過多月経、月経困難症、圧迫症状、不妊などの症状を有する場合や、長径が5~6cmを超えた場合は、子宮筋腫の部位、大きさ、個数、…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ214 子宮鏡下子宮筋腫摘出術を行うのは?

CQ214 子宮鏡下子宮筋腫摘出術を行うのは? A 対象とする条件は子宮筋腫が30mm以下かつ子宮内腔への突出度が50%異常を目安とするが、とくに優れた術者はこの限りではない(B)。 ランキング参加中doctor's life

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ213 子宮鏡検査はどのような場合に(疾患)に行うか?

CQ213 子宮鏡検査はどのような場合に(疾患)に行うか? 子宮鏡検査は、不正出血、悪性腫瘍の疑い、不妊症の検査、子宮奇形の疑い、などの場合に用いる。具体的には以下の疾患の診断・検査に用いる。 A1 疾患の診断のために行う(C) 子宮内膜ポリープ 子宮…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ101 クラミジア子宮経管炎の診断と治療は?

CQ101 クラミジア子宮経管炎の診断と治療は? A1 診断は、核酸増幅法(PCR法、SDA法、TMA法など)を用い、子宮経管擦過検体よりクラミジアを検出する(A)。 A2 核酸増幅法で、淋菌の同時検査を行う(B)。 A3 治療はマクロライド系またはキノロン系の経口抗…

産婦人科診療ガイドライン 産科編(2023年版) CQ701 双胎の膜性診断の時期と方法は?

CQ701 双胎の膜性診断の時期と方法は? A1 以下の点に注意し超音波検査を行い、絨毛膜と羊膜の数から膜性を診断する。 1)妊娠14週までに診断する(B)。 2)絨毛膜数は、胎嚢の数で診断する(A)。 3)羊膜数は胎嚢の中の胎児を含む羊水腔を囲う羊膜の数…

産婦人科診療ガイドライン 産科編(2023年版) CQ204 反復・習慣流産患者の取り扱いは?

CQ204 反復・習慣流産患者の取り扱いは? A1 反復・習慣流産患者に接する際には、精神的支援を行いカップルの不安をできるだけ取り除く(B)。 A2 反復・習慣流産患者には以下を説明する(B)。 1)加齢と既往流産回数の増大は次回の妊娠成功率を低下させる…

産婦人科診療ガイドライン 産科編(2023年版) CQ203 異所性妊娠の取り扱いは?

CQ203 異所性妊娠の取り扱いは? A1 妊娠反応陽性で以下のいずれかを認める場合、異所性妊娠を疑う(B)。 1)子宮腔内に胎嚢構造を確認できない(妊娠5~6週以降) 2)子宮腔外に胎嚢様構造物を認める。 3)流産手術による摘出物、または自然排出された…

産婦人科診療ガイドライン 産科編(2023年版) CQ202 妊娠12週未満の流産診断時の注意点は?

CQ202 妊娠12週未満の流産診断時の注意点は? A1 患者・家族への共感的態度を基本に、流産の原因や反復流産の可能性についても説明する(B)。 A2 異所性妊娠(正所異所同時妊娠を含む)の否定に努める(A)。 A3 1)胎芽・胎児が確認できない場合、1~2週…

産婦人科診療ガイドライン 産科編(2023年版) CQ104-3 添付文書上いわゆる禁忌の医薬品のうち、 妊娠初期のみに使用された場合、臨床的に有意な胎児への影響はないと判断してよい医薬品は?

CQ104-3 添付文書上いわゆる禁忌の医薬品のうち、 妊娠初期のみに使用された場合、臨床的に有意な胎児への影響はないと判断してよい医薬品は? A1 表1に示す医薬品は、妊娠初期のみに使用された場合、臨床的に有意な胎児への影響はないと判断する(B)。 A2 …

産婦人科診療ガイドライン 産科編(2023年版) CQ104-2 添付文書上いわゆる禁忌の医薬品のうち、特定の状況下では妊娠中であってもインフォームドコンセントを得たうえで使用される代表的医薬品は?

今度は産科編から生殖医療専門医に関連しそうなCQを連載します。 CQ104-2 添付文書上いわゆる禁忌の医薬品のうち、特定の状況下では妊娠中であってもインフォームドコンセントを得たうえで使用される代表的医薬品は? A1 表1に示す医薬品は、各々特定の状況…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ329 不育症に関する染色体異常の取り扱いは?

CQ329 不育症に関する染色体異常の取り扱いは? A1 不育症カップルの染色体検査に関しては、遺伝カウンセリングを行う(B)。 A2 流産絨毛組織の染色体検査に際しては、遺伝カウンセリングを行う(B)。 A3 不育症に対して着床前遺伝学的検査を行う場合は、…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ328 悪性腫瘍等に罹患した女性患者に対する妊孕性温存について尋ねられたら?

CQ328 悪性腫瘍等に罹患した女性患者に対する妊孕性温存について尋ねられたら? A1 妊孕性温存の適否について、日本産科婦人科学会の見解などに従って、原疾患担当医と検討する(A)。 A2 受精卵・卵子・卵巣組織の凍結保存などを希望する患者に対しては、対…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ327 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発症・重症化予防と管理は?

CQ327 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発症・重症化予防と管理は? (予防:一般不妊治療・ART共通) A1 OHSSリスクの高い患者に対するゴナドトロピン製剤使用時には、低用量から開始する(B)。 A2 卵巣刺激中にOHSSのリスクが高いと判断したら、hCG投与を中…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ326 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断と治療は?

CQ326 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断と治療は? A1 日本産科婦人科学会による診断基準(2007年)に基づいて診断する(A)。 A2 挙児希望がない女性に対しては 1)肥満があれば減量など生活指導を行う(B)。 2)定期的な消退出血を起こさせる(B)。 A…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ325 人工授精を実施するうえでの留意点は?

CQ325 人工授精を実施するうえでの留意点は? A1 排卵少し前から排卵直後までに行う(B)。 A2 洗浄濃縮処理精子浮遊液を用いる(B)。 A3 妊娠率向上のために、クロミフェンクエン酸塩やゴナドトロピン製剤による排卵刺激を行う(C)。 A4 IUI施行でも妊娠…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ324 排卵障害を有する不妊症に対する排卵誘発法の注意点は?(ARTを除く)

CQ324 排卵障害を有する不妊症に対する排卵誘発法の注意点は?(ARTを除く) A1 排卵障害の種類を明らかにし、治療法を選択する(A)。 A2 単一排卵を目標とする(B)。 A3 卵胞発育をモニタリングする(B)。 A4 16mm以上の卵胞が4個以上存在する場合は、治…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ323 高プロラクチン血症の治療は?

CQ323 高プロラクチン血症の治療は? A1 下垂体卒中、視力障害を伴う腫瘍、薬剤療法不応例、薬剤療法不耐例は脳神経外科に紹介する(B)。 A2 薬剤性の場合は中止、減量、変更に関して処方医と相談する(B)。 A3 甲状腺機能低下症を疑う場合は甲状腺ホルモ…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ322 子宮卵管造影で卵管に異常所見が見られた場合の取り扱いは?

CQ322 子宮卵管造影で卵管に異常所見が見られた場合の取り扱いは? A1 卵管間質部閉鎖の所見が得られた場合は、機能性閉鎖を除外する(B)。 A2 両側の卵管近位部閉鎖と診断された場合は、選択的卵管通水、卵管鏡下卵管形成術あるいは体外受精を検討する(B…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ321 男性不妊治療は?

CQ321 男性不妊治療は? A1 男性不妊症の原因検索は泌尿器科医と連携して行うことが勧められる(B)。 A2 乏精子症に薬物治療を行う(C)。 A3 軽度の乏精子症、精子無力症に対して人工授精を行う(B)。 A4 重度の乏精子症、精子無力症に対して体外受精・顕…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ320 原因不明不妊に対する対応は?

CQ320 原因不明不妊に対する対応は? A1 女性の年齢、不妊期間、社会的背景などを考慮して、検査・治療方針を提案する(A)。 A2 一次検査では特定できない病態について説明し、原因を明らかにするために二次検査を行う(B)。 A3 女性の年齢と不妊期間を考…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ319 不妊症・不育症診療時に判明した潜在性甲状腺機能低下症かつ/または甲状腺自己抗体陽性の取り扱いは?

CQ319 不妊症・不育症診療時に判明した潜在性甲状腺機能低下症かつ/または甲状腺自己抗体陽性の取り扱いは? A1 甲状腺自己抗体の有無、血中TSH、fT4値、不妊治療の方法などを総合的に判断し、必要に応じL-T4補充を行う(C)。 A2 必要に応じて甲状腺疾患に…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ318 不妊症の原因検索としての一次検査は?

CQ318 不妊症の原因検索としての一次検査は? A1 基礎体温測定(B) A2 超音波検査(A) A3 内分泌検査(B) A4 クラミジア抗体検査あるいは核酸増幅検査(B) A5 卵管疎通性検査(B) A6 精液検査(A) A7 経管因子検査(B ) ランキング参加中doctor's life

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ317 Mayer-Rokitansky-Kuster-Hauser症候群の管理は?

CQ317 Mayer-Rokitansky-Kuster-Hauser症候群の管理は? A1 十分なカウンセリングとフォローアップができる環境で、月経・妊孕性・性交に関し本人が理解可能な範囲の内容を説明する(A)。 A2 造膣術は、十分なカウンセリングを行い、本人の希望によって施行…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ316 先天性の子宮形態異常の診断は?

CQ316 先天性の子宮形態異常の診断は? A1 随伴する以下の症状につき詳細な問診を行う(A) 1)無月経 2)月経困難症や月経後の腹痛 3)月経後の出血 4)流早産の既往 や不妊 5)骨盤内腫瘤や子宮内膜症 6)尿路、骨格、聴覚系の合併奇形 A2 診断のた…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ315 46,XY性分化疾患の管理は?

CQ315 46,XY性分化疾患の管理は? A1 診断確定後、患者および親に適切なカウンセリングを行う(B)。 A2 性腺腫瘍発生の可能性を考慮し、厳重な経過観察をするとともに、時期をみて予防的性腺摘出術を行う(A)。 A3 アンドロゲン不応症候群(AIS)では性腺…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ314 ターナー症候群の管理は?

CQ314 ターナー症候群の管理は? A1 思春期前または思春期に診断が確定した患者では、成長ホルモン治療の適応について専門とする医師にコンサルトする(A)。 A2 成長ホルモン治療が行われている患者では、12歳以降遅くとも15歳までに身長が140cmに達した時…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ313 早発卵巣不全(POI)の取り扱いは?

CQ313 早発卵巣不全(POI)の取り扱いは? A1 問診を的確に行う(A)。 A2 内分泌学的検査などを行う(B)。 A3 挙児希望がある場合は早期に専門とする医師に紹介する(B)。 A4 挙児希望がない場合はホルモン補充療法を行う(B)。 A5 必要時には心理的支援…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ312 体重減少性無月経の取り扱いは?

CQ312 体重減少性無月経の取り扱いは? A1 身長と体重から重症度を評価する(A)。 A2 神経性やせ症を疑ったときは専門とする医師に紹介する(B)。 A3 内分泌学的検査を行う(B)。 A4 標準体重の90%までの体重回復をめざす(B)。 A5 長期の低エストロゲン…

産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編(2023年版) CQ303 排卵障害による月経周期異常の治療法は?

新たに産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2023 からピックアップします。 CQ303 排卵障害による月経周期異常の治療法は? A1 睡眠や適性体重に関する生活指導を行う(B)。 A2 現在、挙児希望がない場合は、 1)希発月経または第1度無月経では周期的な…