CQ202 妊娠12週未満の流産診断時の注意点は?
A1 患者・家族への共感的態度を基本に、流産の原因や反復流産の可能性についても説明する(B)。
A2 異所性妊娠(正所異所同時妊娠を含む)の否定に努める(A)。
A3 1)胎芽・胎児が確認できない場合、1~2週間以下の適切な間隔をあけて複数回診察したあとで、稽留流産と診断する(B)。
2)胎芽・胎児は確認できるが心拍が確認できない場合でも、患者への配慮を行ったうえで、複数回の検査を行うなど慎重に稽留流産と診断する(B)。
A4 流産診断後の取り扱いは以下のようにする。
1)稽留流産・不全流産・進行流産
①待機的管理、あるいは外科的治療(子宮内容除去術)を行う(A)。
②待機的管理には以下のリスクがあることを説明する(B)。
(1)予期せぬ出血
(2)子宮内容遺残による予定外の入院・手術
(3)胞状奇胎の診断遅延
③外科的治療には以下のリスクがあることを説明する(B)。
(1)子宮穿孔
(2)子宮頸管裂傷
④中等量以上の出血が持続する場合・子宮内感染を併発した場合は外科的治療(子宮内容除去術)を行う(C)。
2)完全流産は外科的治療(子宮内容除去術)を行わずに経過を観察する(C)。
A5 待機的管理においても、血液型検査(ABO式およびRh式)は実施する(C)。